No.61

由美グルメリン No.1‥【奈美さん誕生日会】♪ 『由美秋祭り』♪ “希 atバリの優雅なる休日”♪ “初秋の旬魚”銀座『なら本』♪
 
あきづ羽の 袖振る妹を 玉櫛笥 奥に思ふを 見たまへ我が君―「万葉集」湯原王
 
暦では“禾実る”「処暑」末候となりましたが、長月を迎えた週末はいかがお過ごしでしたか?
ようやく日中の気温も過ごしやすくなり、この緩やかな秋風のお蔭で、久しぶりにゆっくりと眠れた休日でしたが、公園では、蝉たちが夏の終わりを嘆くように一斉に鳴き続ける中で、秋の空高く、ちらほらと掲歌のごとく“あきづ(蜻蛉)”の姿も目にするようになりましたね。
さて、昔から昆虫の“とんぼ”は、漢字では“蜻蛉”と書き、古来は“あきづ”や“あきつ”、“かげろう”や“せいれい”などど読まれ、奈良時代の“あきづ”は「秋つ虫」で「秋に多くいづる秋の虫」の略とされていますが、これは秋という季節にあらわれてくる“赤とんぼ”を指したもので、“蜻蛉”の総称でもありますが、この“あきづ”を“とんぼ”と呼ぶようになったのは、飛んでいる姿が稲穂が飛ぶように見えたことから“飛ぶ穂”→“とんぼ”となったと言う説もあり諸説さまざまです。
http://www.bioweather.net/column/ikimono/manyo/m0509_1.htm
また、万葉集では“とんぼ”は2首詠まれ、掲歌以外では“蜻蛉(あきづ)”の羽は薄くて透明で美しかったことから、巻十三・3314の歌には装飾品に付けられた“蜻蛉”の文字がみられますが、古くは銅鐸にも描かれているこの“とんぼ”が、装飾品として名を馳せたのは、その後の戦国時代で、“とんぼ”は“勝ち虫”と呼ばれ、縁起物であり、前にしか進まず退かないところから、「不転退(退くに転ぜず、 決して退却をしない)」の精神を表すものとして、兜や鎧、箙(えびら)刀の鍔などの武具、陣羽織や印籠の装飾に用いられ戦国武将たちに好まれました。http://www.asahi-net.or.jp/~fx6t-ark/kachimusi.html

ちなみに、“とんぼ”を“勝ち虫”とする由来は、雄略天皇が狩に出かけた際に詠んだ歌・・・
〔み吉野の 袁牟漏が嶽に 猪鹿伏すと 誰ぞ 大前に奏す やすみしし 我が大君の  猪鹿待つと 呉座にいまし 白たへの  衣手着そなふ 手腓に 虻かきつき その虻を 
蜻蛉早咋ひ かくの如 名に負はむと そらみつ  倭の国を 蜻蛉島とふ(古事記)〕が元となり、その素早く飛び回り害虫を捕食する攻撃的な姿からとされていますが、日本の古称“あきづしま”の名の由来も、ここで手柄をたてた“蜻蛉(あきづ)”の名をとって、大和の国を“蜻蛉島(あきづしま)”ということにしたと云われています。
http://symnet.ishikawa-c.ac.jp/EssaySF.html

 
蜻蛉が   低く群れゐる   中にたつ  ―誓子 
 
それでは、日差しはまだまだ暑く、昼間は夏の名残があるものの、だんだんと秋の足音が近づき季節は確実に秋に向かっていますが、今週はそんな街中が秋色に染まる中で、“蜻蛉が低く群れゐる”様を、そっと眺められるようなよき一週間をお過ごし下さいませ。
 
 
♪『由美秋祭り』9月5日〜7日 ♪『けんたうろす』9月のカクテル“あきあかね”
 
 
♪“希 atバリの優雅なる休日”
 
♪銀座 寿司『なら本』
*中央区銀座7-6-4 フィーラ銀座ビルB1  tel 3573-4000
http://www.naramoto.com/
 
 




















 
由美グルメリンNo.2‥Happy birthday to奈美♪ 【由美秋祭り】開催中♪ “創業120年の老舗”『銀座寿司幸本店』♪ “素材が秘めている土の力・太陽の力・自然のパワーが溢れるフレンチとイタリアンのフュージョン料理”銀座『ボンサルーテ』♪
 
吹きみだし野分にあるる朝あけの色こき雲に雨こぼるなり(風雅650)―花園院一条
 
暦では、まもなく“草露白し”「白露」初候を迎える頃となりましたが、台風9号の襲来が不安な今宵はいかがお過ごしのご予定ですか?
『由美』&『けんたうろす』では、こんな“吹きみだし野分”の今宵も休まずに営業させていただきますので、どうか銀座へお越しの際には、きっとご連絡いただけますこととお待ち申し上げております。
さて、古来より“野を吹き分ける風”“草木を吹き分ける風”を「野分」と云いますが、この「野分」とは、「二百十日」「二百二十日」前後に吹く暴風、台風などに伴う“秋の暴風”を表し、古くは「源氏物語」第二十八帖「野分」の巻名にも使われていますが、清少納言は「枕草子」にて「野分のまたの日こそ、いみじうあはれにをかしけれ。立蔀(たてじとみ)、透垣(すいがき)などのみだれたるに、前裁どもいと心くるしげなり」と書き、「颶風(ぐふう)」という語が使われる以前の“秋の暴風”は、「野分」と云う言葉が使われていました。もっとも、古典文学の大方はこの「野分」を、“風”そのものを表現せず、“嵐”の通り過ぎた後の翌朝の様子を風情のあるものととしてとらえ、上記「千人一首」の掲歌では、“野を吹き分ける”という原義で「吹きみだし、野分き、荒るる」と畳み重ねる呼吸がこの歌にも読みとれますが、「野分」は、当時の貴族にとっては“雅言(がげん)”だったからなのでしょうが、その意味では「野分晴」の言葉も、台風が去った後の安堵感より、雅のニュアンスが強いかのように思えますね。
その後、この「颶風(ぐふう)」が、「颱風(たいふう)」と呼ばれるようになったのは、明治時代末の当時の気象台長が、“台湾付近の風”「大風(タイホン)」を「颱風」と名づけたのがはじまりで、のちに戦後の常用漢字に改められて「台風」となりましたが、その他では、英語の「Typhoon」(タイフーン)に漢字を当てたという説もあり、また、ギリシャ神話の風の神「Typhon」(テュホン)を語源とする説などさまざまですが、日本語、英語ともに中国語からというのが有力で、発生する場所によっても、「ハリケーン(カリブ海)」、「サイクロン(インド洋)」と呼び方が変わります。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/04kanku/info/minitisiki/taifuu_gogen.html
http://korebana.livedoor.biz/archives/cat_28341.html
http://members.jcom.home.ne.jp/seijun/center/self/kisyo/kazenosyo.html
 
吹きみだる風のけしきにをみなへししほれしぬべき心ちこそすれ―『源氏物語』巻28・野分より
 
それでは、“野分立つ”今宵は、「おどろおどろしく、空の色かはりて吹きいづ(源氏物語・野分)」とまだまだ不安な様子の関東地方ですが、どうか今日明日は【由美秋祭り】へのご来店を心よりお待ち申し上げております。そして、この3日に“誕生日”を迎えたばかりの『奈美さん』のお祝いにもきっとお越しいただけますことと楽しみにお待ち致しております。
 
* Happy birthday to奈美    3, SEP, 2007
 
♪“創業120年の老舗”『銀座寿司幸本店』
*中央区銀座6-3-8   tel 03-3571-1968
http://gourmet.yahoo.co.jp/0000609029/M0013000995/
“贅沢なお座敷での握り寿司” 平田哲幹氏
“奈美誕生日寿司ケーキ”
 
 
♪銀座7丁目の一角 “BAR&RESTAURANT”『ボンサルーテ』
*中央区銀座7-10-1 TEL.6858-1030
http://www.bonsalute.com/
http://www.wh-rsv.com/wh/hotels/ginza/restaurant.html
*『ボンサルーテ』“奈美誕生日プレート”    
 
 




















 

由美グルメリンNo.3‥奈美さん誕生日にはたくさんのお祝いをありがとうございました♪ 『神野美伽』“リサイタル’07”at10月3日(水)渋谷C.C.Lemonホール♪ 完全予約制の“隠れ家”銀座 寿司処『加納』♪ 銀座『福治』彼岸前の“初ふぐ”大分豊後水道よりの天然ふぐコース♪

 
起こされて   起きて物うし   萩の花  ―各務支考
 
暦では「白露」を迎え、猛威を奮った“野分”も明け、台風一過の蒸し暑い“野分晴れ”となった週末でしたが、いかがお過ごしでしたか?
ただ、こんな蒸し暑い日中でも、さすがに朝晩は過ごしやすくなり、秋の夜長に虫の音の輪唱が心地よく響く頃となりましたが、この夜の虫の音色の切なさは、なぜか夏の終わりを嘆き悲しんで鳴いているかのように聴こえ、虫たちの儚い命の叫びが心に残り、寂しさを誘う音色のようにも思えますね。

さて、そんな儚げな虫の声とともに、秋の訪れを告げる秋の七草の一つには、夏の疲れを癒してくれる「萩」が先ず最初にあげられますが、掲句のごとく可憐な花と、繊細な枝葉で風に靡くこの「萩」は、古来より人々に広く愛され、「万葉集」では最も多く142首にも詠まれた植物で、大伴宿禰家持に16首ある他、大伴宿禰旅人、湯原王などが詠んでいますが、ここでは「萩の花」と詠むことよりも、「秋萩」と詠まれることの方が圧倒的に多く、「萩」は当時の貴人から“秋の景物”として好まれていたことが分かりますね。
http://www.fureai-1.com/tomy/flower/oct.htm

http://www.fururu.net/category/monthly/1187592196
http://www.gpwu.ac.jp/door/kitagawa/man/hagi.html

また、取り合わせとして歌われているものに、「白露」「秋風」「鹿」「雁」などがあり、中でも「露」は30首、「鹿」は24首と多く詠まれていますが、それは「露」は、萩の花を咲かせ、それを散らし、その下葉を色づかせるという役目を負っており、「萩」とは切り離せないものとされ、特に「露」を置いた「萩」の繊細な美しさが様々に詠まれていますが、一方、「鹿」は、秋になると盛んに鳴いて雌を呼ぶ習性のためか、“秋に咲く萩”を“鹿の妻”と見立て、“妻”である「萩」が散るのを悲しむ歌などがみられ、萩の別名「鹿鳴草(しかなきぐさ)」のままに、悲しげに聞こえる鹿の鳴き声と、上品な中にどこかもの悲しい雰囲気を持つ「萩」を結び付けた古人の感性には奥深いものが感じられますね。
http://torimino.cool.ne.jp/hagi.html
http://www.fureai-1.com/tomy/flower/oct.htm
その他「万葉集」では、手折ったり、髪飾りにしたりと、庭や野辺にある「萩」を見て愛でるだけではなく、手にとって楽しむ歌もありますが、このように「萩」は、その花が咲くのを待たれ、咲いて愛でられ、散ることを惜しまれ、その下葉のもみじまでもを愛された秋を代表する花であり、万葉人に最も愛された花であることが分かりますが、この「萩」の語源は、春になると古株から芽を出す“生芽(はえき)”からとか、細い枝が長く伸びるところから“延茎(はえくき)”、また、「萩」の小さい葉が“歯芽(はぎ)”に似ているから、“葉木(はき)”や“秋”が転じたものなどさまざまですが、ちなみに「萩」は特定の植物名ではなくマメ科ハギ属の総称なので異名もたくさんあり、上記「鹿」での喩えでは、“鹿が萩を折り敷き柵のようにひれ伏す”ことから「鹿の柵(しがらみ)」とか、また、「秋知草(あきしりぐさ)」「紅染草(こぞめぐさ)」「月見草(つきみぐさ)」「天竺花(てんじくか)「」野守草(のもりぐさ)」「古枝草」「玉見草」などと、古来よりいろいろな名で呼ばれ愛されてきました。
http://www.gpwu.ac.jp/door/kitagawa/man/hagi.html
 
ほろほろと   石にこぼれぬ   萩の露  ―正岡子規
 
それでは、今週は野や公園の片隅に、つましく咲く“紅紫”の「萩」をそっと愛で、“ほろほろと”咲きこぼれる“萩の露”に秋の風情を感じられるようなよき一週間をお過ごし下さいませ。そして、万葉人がことに愛したの“萩”のしなやかにたわむ枝が、風に揺れこぼれる優美な姿を、きっとご一緒にご覧いただけますことと今宵もあなた様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
 
 
coming soon『神野美伽』“リサイタル’07” 
10月3日(水)渋谷C.C.Lemonホール(旧渋谷公会堂)
http://www.kingrecords.co.jp/shinnomika/index.html
 
 
♪完全予約制の“隠れ家”銀座 寿司処『加納』 
*中央区銀座5-4-15 エフローレビル4F
tel 3571-8177
http://www.ginzanoyoru.com/shopinfo/35716081/35716081.html
 
♪♪“北大路魯山人や志賀直哉も愛した”『銀座 久兵衛』
♪銀座『福治』彼岸前の“初ふぐ” 大分豊後水道よりの天然ふぐコース ¥30000〜
*中央区銀座5-11-13 幸田ビル3F tel 03-5148-2922 
http://r.gnavi.co.jp/g997500/
 
 




















 
由美グルメリンNo.4‥“Coming soon”森田芳光監督新作『サウスバウンド』10月6日〜ロードショー♪  “松阪牛チャンピオン牛ステーキ”の店『築地さとう』♪ “代々木公園の一角”イタリア料理『Ostu(オストゥ)』♪
 
東京→西表島 この一家、どこへ行っても何がある!!
ナンセンスな奴らを蹴散らして、上原一家の冒険が始まった!―映画『サウスバウンド』より (森田芳光監督作品)
 
ようやくうだるような夏が過ぎて、ほっとしたのもつかの間、今度は週はじめから“秋の長雨”が続き、降りては止まぬ“秋の雨”に、なかなかすっきりした秋晴れには辿りつけない毎日ですが、迎えます秋の三連休は、いかがお過ごしのご予定ですか?
キリンズは、そんな“秋驟雨”の最中の11日、森田芳光監督の新作映画『サウスバウンド』(10月6日(土)より全国でロードショー) の完成披露試写会へと招待され、森田監督をはじめ、主演の豊川悦司や天海祐希の舞台挨拶を拝見し、ひと足先に話題の映画を観ることが出来ましたが、この直木賞作家・奥田英朗の同名小説を映画化した映画『サウスバウンド』とは、面白くもなんともない東京での生活にさっさと見切りをつけて、奔放に西表島へと旅立つ上原一家の冒険物語で、強烈に頑固で型破りな父親と、その良き理解者であり、優しくも手強い母親を軸に、破天荒な2人に引っ張られた子供たちの成長が愛情豊かに描かれ、この一家の姿を通じて、現代社会における本当の幸せとは何かを問いかける感動のハートフルコメディです。
―それぞれの魂が ひとつの夢に向かって走り出す!
どうかこの秋は、ビックスケールの父親に率いられ、東京から西表島へと繰り広げられる上原一家の凄い冒険を、森田芳光の脚本と監督によって、原作の持ち味をさらにスケールアップし、パワーとソウル溢れるエンターテイメントとして完成させた映画『サウスバウンド』を、是非ご覧いただけますこととよろしくお願い致します。
http://southbound-movie.com/
それから余談ですが、森田芳光監督のもう一本の新作『椿三十郎』http://tsubaki-sanjuro.jp/(12月1日(土)より)にも、主演・織田裕二の敵、室戸半兵衛役として、この上原一家の“強烈な親父”豊川悦治が好演していますので、森田監督が、“初の黒澤作品リメイク”に挑む映画『椿三十郎』も、どうかご期待下さいませ。(尚、9月18日 (火) NHKBS-hi「黒澤明に挑む映画監督・森田芳光『椿三十郎』を撮る」… “森田芳光監督密着取材”番組も、是非ご覧下さいませ)
 
葉鶏頭の   いだゞきおどる   驟雨かな  ―杉田久女
 
それでは、“秋雷”とともに俄か雨が心配な週末ですが、どうか連休前にはきっと『由美』&『けんたうろす』へのご来店を心よりお待ち申し上げております。
そして、野や山に秋の草花を愛で、少しでも“驟雨”の雨脚の激しさが和らいで感じられるようなよき休日をお迎え下さいませ。
 
 
♪“coming soon”森田芳光監督新作『サウスバウンド』
10月6日〜ロードショー
http://southbound-movie.com/
 
 
♪“松阪牛チャンピオン牛”の店『築地さとう』中央区築地4-2-9 TEL 3541-2929
http://r.gnavi.co.jp/g014000/
 
♪“代々木公園の一角”イタリア料理『Ostu(オストゥ)』
*渋谷区代々木 5-67-6 代々木松浦ビル1F  03-5454-8700
http://ameblo.jp/abe-hideyuki/day-20070629.html
 
 




















 
由美グルメリンNo.5‥秋霖に濡れた『木曽駒高原宇山CC』♪ 秋小雨降る“古の街並み”木曽路・中仙道『奈良井宿』♪ 木曽駒高原で採れた新鮮な素材“フレンチ&イタリアン”『樹香』♪ 小石川の一角“寛ぎの空間”フランス料理とワイン『モンフレール』♪
 

木曽路行て   いざとしよらん   秋ひとり ―蕪村

 

暦では“燕去る”「白露」末候を迎えましたが、真夏のような残暑がぶり返した「敬老の日」の三連休はいかがお過ごしでしたか?
キリンズは蒸し暑さから逃れて、信州・木曽路へと出かけ、アキアカネ飛び交う「木曽駒高原」にてゴルフを愉しんで参りましたが、あいにく、ここ「木曽駒高原宇山CC」では、突然の“秋驟雨”や、しとしとと降り続く“秋霖”に晒され、正面に聳える「御嶽山」の雄姿を拝むことが出来ませんでしたが、ただそんな中でも、この“秋湿り”に、やや色づき始めた「木曽駒ケ岳」の樹々は、確実に秋の気配を漂わせ、冒頭の蕪村の句の如く、寂しげな秋の風情を感じさせてくれていました。
さて、古来より「秋の雨」はいろいろで、上記「秋霖(しゅうりん)」や「秋驟雨(あきしゅうう)」をはじめ、「秋雨」「秋小雨・秋微雨(あきこさめ)」「秋黴雨・秋黴入(あきついり」「秋さづい」「秋時雨」などと様々に表わされ、「秋の雨」には、それぞれに“美”と“情緒”が存在しますが、昔から“雨”に“色”と“美”を感じるのは、窓からの景色が多く、また、霧雨ぐらいなら永井荷風の句のごとく濡れて行こう・・と“傘ささぬ”姿に粋な、風情を感じたものですね。
それが、いつのまにか、都会での“雨”はアスファルトと傘の色に染まり、ビルの谷間の時雨にも、だんだんと風流さを感じなくなりつつありますが、そんなコンクリートに響く冷たい雨音の現代でも、この木曽路・中山道の『奈良井宿』の“雨の美”は、まるでそこだけが時の流れが止まったかのように、古からの自然に包まれ、秋の虫たちとともに美しい音色を奏でておりました。
http://musubu.sblo.jp/archives/20070901-1.html
ところで、上記「秋驟雨」の“驟雨”は夏の季語で、急に降り出したり止んだりする強弱の激しい雨を表しますが、“秋”を冠してみると、どこか涼しい風情に変わり、一方、“白”をつけると「白驟雨」と断続的に烈しく降る“秋の驟雨”となりますが、この“白”とは、元は中国の陰陽五行説の「青春 朱夏 白秋 玄冬」の“白秋”からきているものなのでしょうが、この言葉は漢詩に多く使われ、一般的には、人間の生涯を四季の循環になぞらえて、“春夏秋冬”それぞれを、“青春”“朱夏”“白秋”“玄冬”と云うそうで、また、この“青・朱・白・玄”は、“東西南北”の方位も表し、ちなみに、平安京が遷都されたのも、「左青竜、右白虎、前朱雀、後玄武、四神相応の地なり(平家物語)」と、帝都の理想郷とされて、ゆえに、京都の朱雀門は御所の南大門となり、さらに、会津の白虎隊は西方を守備する少年隊に付けられた名前だそうです。
宵のまの村雲つたひ影見えて 山の端めぐる秋のいなづま ―伏見院「玉葉集628番」
それではこの週末は、伏見院の歌のごとく、宵闇に低く垂れた雲間に光った“いなづま”を、木曽路にて拝み、風雨の声や虫の音、そして草木のそよぎから“秋の声”を十分に感じ、リフレッシュして参りましたキリンズを今週もよろしくお願い致します。そして、“白秋”の最中の“秋湿り”の今宵も、あなた様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
 
 
 
 
♪木曽駒高原“伊藤山荘” 
♪信州・木曽“中仙道”『奈良井宿』“古の街並み”http://www.naraijyuku.com/
 
♪『木曽駒高原宇山CC』 http://www.kisokoma.co.jp/uccindex.shtml
 
♪木曽駒高原 レストラン『樹香』
*長野県木曽郡木曽町日義4800-1 tel 0264-23-3001

http://www.restaurant-jukou.com/
 
 
♪小石川の一角“寛ぎの空間”フランス料理とワイン 『モンフレール』
*文京区小石川1-24-1
tel 3811−5788
http://www17.ocn.ne.jp/~monfrere/
 




















 

由美グルメリンNo.6‥“北山杉”で和モダンな雰囲気のNEW『由美PLATINUM LOUNGE』“OPEN”♪ “秋暑し”『小金井CC』でのひととき♪ 涼しい“秋曇”『カメリアヒルズCC』♪ “TULIP 35th Anniversary”at 東京フォーラムAホール♪ 自然の恵み豊かな日本海から“朝漁れ鮮魚と旨い酒”恵比寿『海仙楽』♪

 
月月に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月
 
月が冴え冴えと美しい季節を迎え、今日9月25日(旧暦8月15日)は「十五夜」となりますが、“秋彼岸”の連休はいかがお過ごしでしたか?

古来よりこの「十五夜」は、「仲秋(中秋)の名月」とも云い、「仲秋」とは旧暦の7月を“初秋”、8月を“仲秋”、9月を“晩秋”と云うことから、月の最も美しいこの季節の“満月”を「仲秋の名月」と呼んで、特に愛でたものなのですが、旧暦8月15日の“満月”は、別名を「芋名月(いもめいげつ)」とも云い、日本では昔から、豊穣のシンボルであるこの“満月”に、月見だんごと一緒に里芋を供えて月を祭り、掲歌のごとく“月”を“八つ(つまり8月のこと)”詠んだ和歌を口ずさんで「十五夜」を讃えていたようですが、“月見”と言えば、ススキに団子、そして月の影の模様が“兎”に見えることから、「月には兎がいる」と古くから語られていますが、この夜を照らす風雅なる神秘、“月と兎”の伝説をご存じですか?

その伝説とは・・・―ある日、猿、狐、兎の3匹が、力尽きて倒れている老人に出逢いました。3匹は老人を助けようと、猿は木の実を集め、狐は川から魚を採り、それぞれ老人に与え、しかし兎だけは、何も採ることができず、渡すものがないため、猿と狐に焚いてもらった火の中へ飛び込んで、自らの身を食べてもらいました。
その自己犠牲精神に心を打たれた老人は、帝釈天としての姿を現し、兎の慈悲行を後世まで伝えるため、兎を月へと昇らせ住まわせました―。
と云うあらすじで、ちなみに、この伝説は、仏教説話「ササジャータカ」を発端とし、「今昔物語集」などをはじめとして多く語られているお話ですが、ここでは月に見える“兎”の周りに煙状の影が見えるのは“兎”が自らの身を焼いた際の煙とも云われています。(2007年9月15日日本経済新聞“暮らしサプライズ”)
http://www.netlaputa.ne.jp/~tokyo3/tsuki.html
ところで、“月の影”の模様は、日本では“餅を搗くウサギ”ですが、中国では“カニ、ガマガエル、ウサギ”や“桂の木”に見え、アメリカでは“女性の横顔”や“ワニ、トカゲ”、またヨーロッパでは“薪を背負う男性”や“人の横顔”など、見る人によってさまざまな“模様”に変わり、その他にも、“木につながれたロバ”“椅子に座る老人”“かぼちゃを食べる男”“ 揺りイスに座るおばあさん”“本を読む老人”“箒にまたがった魔女のシルエット”編み物する女性”“犬、ライオンなど”いろいろなものに喩えられていて、それぞれに物語がついていることも多いので、「十五夜」の今宵は、月の模様”に纏わる世界の民話を調べてみるのも、面白い趣ですね。
http://www12.plala.or.jp/m-light/View.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%85%8E
 
なかなかに時々雲のかかるこそ月をもてなすかぎりなりけり ―西行
 
それでは今週は、秋の夜空に輝く“満月(今年は27日)”を眺めながら、西行のごとく風流に“時々雲のかかる”お月様の風雅な様を、きっと拝めますことと祈って、しばし宇宙の彼方で“餅を搗くウサギ”に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
そして『由美』にても、古来より季節を愛でる行事の一つとして日本人に親しまれてきた“お月見”を愉しんでいただけますことと今宵もあなた様のご来店を心よりお待ち申し上げております。尚、“北山杉”で和モダンな雰囲気に生まれ変わった『由美PLATINUM LOUNGE』へも、どうかご予約いただけますこととよろしくお願い致します。
 
 
♪“大相撲九月場所”観戦 十三日目 
20, SEP, 2007 at『両国国技館』
http://www.sumo.or.jp/
 
♪“TULIP 35th Anniversary”
http://www.tulip-official.com/pc/top.html
24, SEP, 2007 at 東京フォーラムAホール
 
♪“秋暑し”『小金井CC』 *東京都小平市御幸町331  tel 042-381-1221
 
 ♪“秋曇”の『カメリアヒルズCC』 *袖ヶ浦市大竹265 TEL 0438-75-4111http://www.camelliahills.com/
 
♪“旬の魚と旨い酒”恵比寿『海仙楽』
*渋谷区恵比寿西1-9-5 ホテルエクセレント恵比寿B1 TEL 5458-5757
http://r.gnavi.co.jp/g279700/
http://www.soeikikaku.co.jp/restaurant/kaisenraku/index.html